福冨七郎左衛門尉疾風録

石見国浅利村・四ッ地蔵城主福冨氏5代録

2017-06-26から1日間の記事一覧

二代・福冨七郎左衛門尉藤原忠智

疑惑 闇に姿が没する刻である。百姓姿の男が四ッ地蔵城に登ってきた。家臣山根作左衛門である。地侍の彼は百姓姿が身についている。 「緊急ごとか」 作左衛門の尋常でない顔つきに、忠智が押さえた声で問うた。 作左衛門が首を横に振った。口は堅く閉ざして…