福冨七郎左衛門尉疾風録

石見国浅利村・四ッ地蔵城主福冨氏5代録

2017-06-12から1日間の記事一覧

応仁の乱

室町幕府八代将軍足利義政は幕政を執るという気がなく、幕府の実権は細川、斯波、畠山の三管領と山名宗全の四人に握られ、そのなかでも細川と山名が最大の実力者となっていた。山名宗全は但馬、備後など数カ国を領有する有力な守護である。実子の豊久を細川…

桐山城

嘉吉二年(一四四二)八月、足利幕府の管領職を継いだ畠山持国は多年実子がなかったので、弟である畠山持富の次男政長を家督相続者に定めていた。 ところが、持国に実子義就(よしひろ)が生まれたので義就に家督を譲り、畠山氏譜代の重臣須屋氏を後見人とした…

ぬいの逆襲

寛正元年(一四六〇)も秋になった。どこからか芳しい花の匂いが漂ってくる。 本丸の塀際に立つ金木犀だ。 ぬいと結婚してすでに五年が経った。治堅もまもなく三十歳になろうとしている。 ぬいは自分の生活に満足しているようであった。小娘のように甘えった…